視察2日目
視察2日目の今日は、福岡から長崎に移動し、長崎市役所で「市営住宅等の指定管理者制度の運用」と「公共事業の電子入札」について説明を受けました。
長崎市は和歌山市と同じく中核市で、人口約45万人、面積は和歌山市の約1.9倍の約406キロ平方あります。
平成17・18年の合併前の旧長崎市における市営住宅等を全て指定管理者制度で管理を民間業者に委託しています。入居から補修、滞納家賃の徴収まで任しています。空き部屋の補修などはまだ市が直接行っていて、100%の委託ではありません。また、業者が各種受付窓口を設けているにもかかわらず、苦情などが市の管理課に寄せられることもあり、課題がいくつかあるようです。4年間委託をして課題を洗い出し、業者選定も含めて見直しを行うそうです。
電子入札では、コスト削減や事務処理の迅速化を目指し、ネットを利用した電子入札が行われています。長崎市は横須賀方式をベースとしたシステムを使っています。入札担当者は「私が担当になってから業者の人と顔を合わせたことは一度もありません。」とクリーンさを話して下さいました。また、入札手続が全てネット上で公開され、市民の誰もが入札に関する情報を見ることができます。透明性の高い制度が作られています。
説明を受けた後、長崎市議会の議場を見せていただきました。合併の特例で議員数が51人となっていますが、本来は定数が44人だそうです。民主党会派の議員が一番多く、また民主所属の議員が11人もいらっしゃいます。和歌山も追いつかなければなりません。凶弾に倒れられた伊藤一長前市長の席に座らせていただきました。
宿舎に入り、夕食までの時間で、近くにあった出島を見学してきました。出島は鎖国時のオランダ交易の拠点であることは良くご存知だと思いますが、明治末期に埋め立てられてしまい、その姿を消してしまいました。しかし、歴史上重要であることから、長年にわたり史跡周辺の土地を公有化し、平成8年から出島の復元事業が始まりました。江戸時代の広さ・姿まで戻すことを目標に長期計画が立てられ、進められています。復元された建物の中では、当時の様子を再現したり、食器や道具、蘭学から発明されたもののレプリカなどが展示されていました。財政的に苦しい中でも文化を大切にされています。和歌山もその点は学ぶべきだと思いました。
明日は和歌山へ戻ります。
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