いきいきと生きる
今日は朝から障害者雇用の先進事例について、視察をしました。午前中は東京都三鷹市にある横河電機㈱へ、午後はスターバックス社を訪問しました。
まず横河電機㈱では、横河ファウンドリー㈱という子会社を設立し、そこに21名の知的障害者の方がお勤めになっています。彼らは横河電機や関連会社から発注される名刺やスタンプの製造、ファイルのリサイクル、社内で発生した古紙やゴミの回収、請求書や資料の封詰め、廃機器の解体分別などを請け負っています。
ロビーで待っていると、実際に働いている知的障害の方が迎えに来て下さり、職場まで案内していただきました。職場では業務を担当している人が、それぞれに説明して下さいました。後で人事担当(横河電機では「人財部」と言います)の方から聞いた話ですが、見学者に対する説明は会社からこう言いなさいと決めているのではなく、各人がそれぞれに自分で考え、説明しているとのことでした。また、例えば、スタンプを作る人の場合、小さいスペースに漢字がたくさん並ぶと、字がつぶれて見えにくいので、書体を漢字だけ教科書体に変えるなど、それぞれに工夫をする余地が与えられていました。
ただ単にマニュアル通りこなすだけの仕事ではなく、それぞれに工夫し考える余地を与えることで、あくまでも自立の一助になるように、との配慮がなされていました。また、一つの業務に偏ることがないよう、複数の業務ができるように訓練されているそうです。これは、別の社会に出たとき、一つのことしかできないよりもいくつかのことができるほうが道が広がるという配慮からです。
単なる法律上の数合わせだけの障害者雇用ではなく、「パートナー」としての障害者雇用という会社の姿勢がはっきりと見えました。人財部の方にとっては、ここまで来るのに大変だったろうと思います。まねするものもなく、自分達で採用の方法を決めなければなりません。しかし、会社としての理念がはっきりしていたので、障害者であろうとなかろうと、会社にとっての「パートナー」探しという意味ではっきりしていたのだろうと思います。
長くなりましたので、午後から見たスターバックスの報告は明日にします。
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