いきいきと生きる その2
昨日の視察報告の続きです。午後からお伺いしたスターバックス社についてです。
JR山手線原宿駅から少し歩いた、メイン通りから路地へと入ったところにお店はありました。お昼のピークを過ぎた14時にお約束をしたのですが、外のテラス席も満席の状態で、お忙しい時にお願いしてしまったみたいでした。
本社の人事担当の方と一つの机を囲んで、パソコンでの画像などを見ながら、スターバックス社の取り組みについてお話いただきました。
スターバックス社では従業員をパートナーと呼び、障害を持った従業員をチャレンジドパートナー(CP)と呼んでいます。1店舗に1人のCPを入れるよう取り組んでいます。今はまだ首都圏中心ですが、少しずつ範囲を広げて、関西圏でも実施していきたいとおっしゃっておられました。
CPは訓練を受けて段階的にできる業務の幅を広げていきます。はじめは店舗の掃除からゴミの処理など、簡単なことから。できるようになってきたら、他のパートナーの補助を受けながらレジ打ちや発注、商品の製造など、レベルを上げていきます。実際はなかなかレベルを上げるのが難しいようですが、中には数名一人で業務をこなせるCPもいるそうです。その彼の映像を見せていただきました。アルバイトを超えた、お客さんにコーヒーの専門知識を提供できるバリスタを目指して勉強しているそうです。
この店舗で働いているCPさんと店長さんにお話を伺いました。私達が本社の方から説明を受けている間も、こまめに掃除やゴミ出しをされている姿を見ていました。本当に笑顔で今の仕事が楽しいとおっしゃっておられました。店長さんも他のCPさんと仕事されたことがあり、障害者の方と接するのに慣れてらっしゃいました。接客の現場で障害者が働くことはまだまだ難しいことであると思います。しかしそれを様々な工夫で実現し、障害者も社会を支える一人になっているのです。
数年前、アイ・アム・サム(2001) という映画があったそうです。この映画がきっかけで、スターバックスへの採用希望が急激に増えたそうです。しかし、両社の方が、ハンデがあっても仕事に対して正面から向き合い、決してあきらめないという姿勢を持った人を採用しているとおっしゃっておられたのが印象的でした。
|