08年9月議会の一般質問全文
今日の質問の議事録を記します。なお、これは原稿ベースで、速報版です。実際の議事録は若干異なることをお含み置きください。正規は後に発行される議事録に拠ります。
《質問》
こんにちは。民主クラブの山本忠相です。議長のお許しをいただきましたので、今回は市の施設利用について及び和歌山城の管理について質問をさせていただきます。
まずは、市の施設利用についてです。
現在、市の所有する施設は多く、身近なところでは市民会館や市民図書館、そして博物館などがあります。中でも今回はあいあいセンターについて注目をしてみました。
小人町にありますあいあいセンターは、1階、2階が城北保育所、3~4階が福祉交流館、5、6、7階が男女共生推進センターとなっております。
まず、これらの施設は市民に対してどのような形で利用開放をされているのでしょうか。利用に際しての制限はあるのでしょうか。また、それぞれの稼働率はどうなっているのか、お答えをください。
次に、和歌山城の管理についてということで、特に城内の照明に絞って質問をさせていただきます。
我が町のシンボルでもあります和歌山城の勇姿が毎晩明かりに照らされて、多くの市民のみならず観光客の皆さんの目を楽しませていることは言うまでもありません。天守閣だけでなく、重要文化財の岡口門、大手門や御橋廊下も国道から見えるように明かりが照らされております。
これら和歌山城を中心とする和歌山公園で現在利用されているライトアップ用の照明や街路灯など、どのような種類のものが何基使われておりますか。年間の電気代はどの程度要っているのでしょうか。また、電球の交換頻度はどれぐらいですか。1回の交換にどの程度の費用を要しているのでしょうか。
それぞれお答えをいただきまして、第1問といたします。
《有本健康福祉局長 答弁》
市の施設利用について、あいあいセンターに入っている福祉交流館は、一般市民に対してどのような形で利用開放されているか、利用の際の制限はあるか、それぞれの稼働率はどの程度かという御質問です。
あいあいセンターは、市民の福祉の増進及び文化・教養の向上を図るため設置された複合施設でございます。同センターの3~4階の福祉交流館は、一般市民に対しては社会福祉活動の場として施設を利用していただいております。
また、本市の他の施設と同様に、許可を受けないで寄附を募り、または物品を販売し、もしくは提供することを初めとする禁止行為や公の秩序、または善良の風俗を乱すおそれがある場合等の入館の制限があります。
福祉交流館の稼働率については、利用実績、時間数を1日の利用可能時間を10時間とした総時間数で除した場合、平成19年度で約40%でございます。
《岩橋市民環境局長 答弁》
市の施設利用について、男女共生推進センターは、一般市民に対してどのような形で利用開放されているのか、利用の際の制限はあるのか、稼働率はどの程度かとの御質問です。
あいあいセンターの5、6、7階の男女共生推進センターは、男女共生社会の形成に資する目的のために設置された施設であり、利用される方が使用料を負担し、施設を利用していただくことになっております。
また、利用の際の制限といたしましては、許可を受けないで寄附を募り、または物品を販売し、もしくは提供することを初めとする禁止行為、他人に危害を及ぼし、または他人の迷惑になるおそれがある場合等の入館の制限があります。また、同一の施設について連続して使用する場合は3日を、同じ曜日に使用する場合は3週を超える使用許可をすることができない旨の制限を設けております。
男女共生推進センターの稼働率については、平成19年度の実績では約21%となっております。
《山本まちづくり局長 答弁》
和歌山城の管理について4点ございました。
和歌山城を中心とする和歌山公園で、現在使用されているライトアップ用の照明や街路灯など、1.どのような種類のものが何基使われているか、2.年間の電気代はどの程度か、3.電球の交換頻度はどれぐらいか、4.1回の交換にどの程度の費用が必要かとの御質問です。
和歌山公園では、天守閣や御橋廊下の景観をより魅力的なものとするため、夜間のライトアップによる演出を行っています。また、公園内は多くの市民の方々、観光客の方々が散歩や散策に来られることから、安全に、快適に散策できるよう、街路灯を中心として照明設備を設置しています。
天守閣のライトアップには、ハロゲンランプ23基、ナトリウムランプ16基が設置されており、和歌山公園、岡公園では、街路灯として水銀灯が約120基設置されています。これらの年間の電気代は、概算で380万円でございます。
また、電球の交換頻度及び1回の交換経費についてですが、交換周期、時期は一定しておらず、交換経費は安定器の修繕等を含めて1回当たり5万円程度でございます。
《再質問》
それぞれお答えをいただきましたので、再質問に入らせていただきます。
まずは、市の施設利用についてです。
福祉交流館と男女共生推進センターの稼働率をお答えいただきました。福祉交流館は約40%、男女共生推進センターについては約21%というお答えでした。
事前に調べましたところ、福祉交流館については、会議室で38%から59%、工作室は25%程度、料理室に至っては3%の稼働率となっています。男女共生推進センターは、会議室で38%、ホールや研修室は13%から17%で平均して21%になります。
稼働率が40%や21%とは余りにももったいないと言わざるを得ません。しかし、局長の御答弁にもありましたとおり、福祉交流館については社会福祉活動の場として利用することが、和歌山市あいあいセンター条例で定められており、また、男女共生推進センターは男女共生社会の形成を推進する活動の場として利用することが和歌山市男女共生推進センター条例で定められていますので、ただあいているから何でもござれというわけにはいかないことも理解をしております。
そこで、ある程度施設設置の趣旨に沿った形であれば、受講者から有料で手芸や趣味を教えるカルチャーセンターのような講座を開くものに対しても施設の利用を認めていってはいかがでしょうか。編み物や陶芸で手指を使うことにより、認知症の予防や広い人間関係の形成など、社会福祉に貢献することができますし、例えば、男の料理教室というものを開けば、家事の大切さを理解することができて、ついては男女共生社会の形成につながっていくのではないかと思います。
ただ、現在、老人大学などの利用とは異なりますので、有料料金を新たに設定をして区別をすることは必要ではないかと思います。市民会館では、入場料またはそれに類するものを徴収する場合、基本料金に一定割合の金額を加算する方式をとっております。
このように、工夫をすればやってできないことはないと思います。今回の提案について、当局の見解をお伺いいたします。
次に、和歌山城の照明についてです。
観光と安全の面からライトアップや街路灯の設置は欠かすことができないのは言うまでもありません。しかし、ここ最近、原油高の影響で電気料金も値上がりをしており、財政に影響を及ぼすことは必至であります。
そこで、今後、街路灯やライトアップの照明をLEDに転換していけないでしょうか。最近は、LEDが町中の信号機で使われているのにお気づきの方もいるかもしれません。2005年度の調べでは、和歌山県は信号機のLED化率16.8%で、全国第3位の位置におります。LED化の先進地域と言っても過言ではありません。
LEDの消費電力はナトリウムランプの約半分、しかし、初期投資は必要となってきますが、その半面半減した電気代で元が取れるということも考えられます。
ポスト京都議定書の策定が進められている今、地球環境の面でも貢献ができます。長寿命でメンテナンス費用の大幅な削減も期待でき、財政的にも有利であります。
企業や研究機関からの試験的な設置の申し入れなどがあれば、それも検討した上でぜひLEDへの積極的な転換を考えてみてはいかがでしょうか。財政の面、また、環境対策の面から、これらの視点を含めて当局のお考えをお聞かせください。
以上、第2問といたします。
《松見副市長 答弁》
福祉交流館及び男女共生推進センターの利用率向上の手法として、有料でのカルチャースクールなどの利用を認めてはどうかという御質問でございます。
福祉交流館及び男女共生推進センターは、いずれも地方自治法第244条に規定される公の施設であります。本来、その目的をもって利用に供するために設置したものでございます。
施設の利用に関しましては、本来の目的に沿った稼働率の向上に努める一方、議員御指摘の利用低迷に関する改善策について、中核市を初めとして同種の施設を有する自治体の状況を調査研究いたしまして、利用の可能性を検討いたします。
《山本まちづくり局長 答弁》
和歌山城の管理について、電気代の節減、環境への配慮からLEDの転換を考えてみてはどうか、財政の面、環境対策の面から見てもどうかとの御質問です。
LEDを活用した街路灯やライトアップ用の照明器具については、電気代の削減や電球の取りかえがほとんど要らないなど、環境面でのCO2削減や維持管理経費の軽減などにつながることが予想されます。
しかし、現在のところ、そういう用途に使用できるまでには技術的に完成していないと聞いてございます。今後、技術開発により街路灯などへのLEDの活用が一般化すれば、和歌山公園内での設置について検討をしていきたいと考えてございます。
また、試験的な設置の申し入れにつきましても、公園内の施設において可能な限り受け入れていきたいと考えてございます。
《再々質問》
それぞれお答えをいただきましたので、第3問に入らせていただきます。
まず、市の施設利用についてです。
今年度の予算説明書を開いてみました。福祉交流館について言いますと、使用料としての収入は235万5,000円、一方、支出は2,070万4,000円が計上されております。収入ですべてを賄えとまでは言わないまでも、余りにも収支のバランスが悪過ぎます。当然のことながら、しっかりと改善をしていただかなくてはなりません。
副市長から制度を検討すると御答弁をいただきましたので、着手していただくよう求めます。今後、進捗状況を確認していきたいと思いますし、状況によってはまた一般質問でも取り上げたいと思います。
次に、和歌山城の照明についてです。
私が調べたところでは、長野県松本市、松本城周辺の街路、宮渕新橋上金井線では地上設置型のLED照明を設置し、城の歴史的景観と道路や市街地の現代的景観との融合が図られた整備がなされております。
お城の中で使われている照明がすべてLEDになれば、財政的に負担軽減されることのみならず、環境に優しい和歌山のシンボルとして、和歌山城の新たな魅力をつくり出し、新たな観光客増加の契機になると考えます。
試験的な設置は受けていただけるとの御答弁をいただきましたので、例えば、公募で広く相互協力の体制を整えるなどして、普及し切って一般化してしまう前にLEDを導入していただくよう要望しまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。
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