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2010年07月06日
子ども手当の一考察

 事務所で電話番をしていると、時々「民主党は公約を守ってないやないか!」といったお叱りのお電話をいただききます。
 本当はそんなことはないのですが、負の部分しか報道されないということもあり、正直つらい立場です。
 実現した政策の中に「子ども手当」があります。衆議院選挙の時には、とてもいい政策だと思って皆さんにもお知らせしましたし、皆さんも同じように思われたことだろうと思います。
 実際始めてみると、制度的な欠陥や財政的な手当ての難しさが分かってきました。当初、事業仕分けで見つけた無駄の部分を子ども手当の財源に充てると考えていました。しかし、無駄が思ったほどの金額になりませんでした。半額での施行がギリギリなのに、満額での実施はもっと困難だと分かりました。
 また、どの子供に支給するかの資格制限でも課題が見つかりました。国内にいる外国人が、海外に置いてきた養子縁組をした子供数百人分の手当てを求めたという話もありました。結果的には、子の存在を証明できなかったのと現実的でないことから、支給されませんでした。
 誰に支給するのかということは基本中の基本ですので、対象をきっちり決めなくてはならないと思います。海外に居ようとも、日本国籍の子供には無条件で支給すべきだと思います。
 あと、支給する方式は改めるべきだと思います。現金で渡せば本来の目的とは違う用途にも使えます。この点について、党は「保護者の皆さんを信じています」と言います。しかし、他に使われる可能性がある以上、それは良い方法とは言えません。それよりは、直接子供のために使われる方法を採るべきです。
 子供には多くのお金がかかります。乳幼児期にはヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種。保育所や幼稚園では保育料や給食費。小学校・中学校でも給食費や修学旅行の費用、卒業アルバムの費用が必要です。この他にもお金のかかることはあります。
 そう考えれば、親の負担が軽くなる制度にしなくてはならないのでは、と思うのです。私が数人の親に話を聞いた結果、たとえトータルの金額が下がっても、上に書いたようなものの支払いがなくなる方がいいという意見を得ました。
 現金給付は目に見えていいのでしょうが、本当に効果があったかという検証が難しいです。また、自治体の事務的経費的な負担が重いです。
 理念は正しいと思うので、あとは方法論をきっちりと積み重ねる必要があります。ぜひご意見がございましたら、お寄せ下さい。

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