シルバーシートにまつわるお話
今月に入って「シルバーシート」を巡るトラブルが気になったので、それについて書きたいと思います。
まずは一つ目。
事件は4月27日の朝8時前に起こりました。長崎市内を走っていた路線バスの車内で、60歳の女性がシルバーシートに座っていた男子高校生らに対して「高校生のくせに、何でシルバーシートに座らんといかんとね」と怒り、顔を数回殴りました。さらに「何で殴るとか」などと反論した高校生を蹴り、傘の先で顔を突くなどしたそうです。結果、高校生は鼻の骨を折るなど、4週間の重傷を負いました。
この女性は、その後バスを降りて逃走していましたが、7月8日長崎県警に逮捕されました。
もう一つは中国のお話です。
7月16日の16時ごろ、中国四川省でのこと。始発のバス停で出発を待っていた公共バスに、手に杖を持った白髪のおじいさんが乗車してきました。おじいさんがバスを見渡すと座席は空いておらず、4席ある優先席もすべて満席だったそうです。
普段であれば誰からともなく席を譲ってくれるようですが、いつまで経っても誰一人としておじいさんに席を譲ろうとする者は現れなかったそうです。
これに怒ったおじいさん。バスが出発する直前、運転手に向かって「席を譲ってくれないなら、発車させません!」とバスから下車し、バスの目の前に立ちはだかりました。運転手は驚いて優先席に座る乗客に向かって「席を譲るように」と呼びかけるが効果なし。結果として警察が出動する騒ぎになってしまったそうです。
その後、30才代の女性が席を譲ったそうですが、バスは大幅に遅れてしまったようです。
中国のネット上では、身体を張ってバスを止めたおじいさんより、席を譲らなかった若者に批判が集中しているとか。
日本でもかなり前に、同じように論争になったような記憶があります。ただ、中国ははっきり言えるようですが、日本では注意した人が刃物で刺されたという事件があったりで、正しいことを言えない雰囲気があります。そういうのは決していい風潮ではありません。
正していかなければならないですが、かといって刺されるわけにもいかないので、難しいところです。いつから一体、こんなに捻じ曲がってしまったのでしょうか。
|