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2011年08月18日
欝陵島の雰囲気

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 ここでは、欝陵島の状況がどんな感じだったかをお伝えしていこうと思いますが、その前に、韓国は竹島のことを、韓国内外のあらゆるところでアピールしていることを知っていただきたいと思います。
 まず、アシアナ航空の機内。前のモニターに映し出される飛行経路図。しっかり分かるように「Dokdo」と書かれています。写真は飛行エリアが中心になっていますが、もっと引いた広い地図でも「Dokdo」と書かれていました。通常は広域の地図だと、小さい島の名前は書かれていないことが多いのですが、「Dokdo」はどの縮尺でも表示されるようになっていました。
 日本の航空会社はどうなっているのでしょうか?ちなみに、私の愛読誌であるANAの機内誌『翼の王国』では、国内線航路図には竹島が表示されていますが、国際線航路図には書かれていませんでした。

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 次に、私がソウルで移動に地下鉄を使った際、ソウル市庁駅で乗り換えをしました。1号線から2号線に乗り換える通路の真ん中に、竹島のかなり立派な立体模型が置かれていたのです。説明もハングル、英語、日本語の3ヶ国語で書かれていました。
 日本で例えるなら、東京メトロの銀座駅で乗り換える途中の通路に、竹島の立体模型が置かれているのを想像してみて下さい。残念ながら、日本ではそこまでしていません。

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 さて、ここからは欝陵島の中へと入っていきたいと思います。
 島の港周辺にはたくさんの横断幕が掛けられていました。船から港に降り立つと、真っ先に目に飛び込んでくるのが、日本語とハングルで書かれた、左の写真の横断幕です。車が前に止められていたので、非常に分かりにくい撮り方になっていますが、横断幕には「独島の問題は単純な領有権ではなく、歴史的な問題なのを、日本政府は悟らなければならない」と書かれています。
 横断幕の左端には林子平により書かれたとされる地図の画像があり、その地図には竹島のところに「朝鮮ノ持ニ」と書かれている、ということを表示しています。

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 最初の横断幕から島の内部に入っていこうとすると、またもやたくさんの横断幕が掲げられていました。
 まず左の写真で、一番上は介護施設での研修生を募集するもの。真ん中のものは、その日本語訳が下の横断幕に書かれています。
 右の写真は、一番上が日本語で書かれています。来たらバナナをくれてやるとのこと。日本の政治家はサルだとでも言いたいのでしょう。
 真ん中は禁煙運動の横断幕です。「タバコの煙は民族のため息」と書かれています。この横断幕にはかなり興味が湧きました。
 一番下は「日本の独島妄言、棒が薬だ。」と書かれています。韓国では、狂犬病の犬には棒を与えて薬にするそうです。日本は狂った犬だそうです。

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 続いて、左側の写真。次の横断幕は、バナナ横断幕の隣にあったものです。
 上の横断幕には「世界的な清浄島欝陵島に日本の放射能物質流入とは何という話か! 欝陵郡の女性団体協議会/欝陵郡在郷軍人会」と書かれています。現地では写真を撮るだけで、翻訳は帰国してから行いました。おそらく日本の政治家を汚いもの扱いしたかったのだろうと思いますが、未だに福島では多くの被災者が不便を強いられ、苦しんでいる中で「放射能物質流入」という言葉を使う感覚が私には分かりません。
 真ん中の横断幕は「日本の独島領有権妄言軍国主義の妄想だ!! 欝陵郡報勲・安保団体協議会」と書かれています。
 下の横断幕には、次のように書かれています。
「<日本政府の独島侵奪態度に怒る>
1.韓国大韓航空機の韓国領土の独島上空飛行を問題視する日本外務省は反省しなさい。
2.外交通商部は日本の国会議員の不純な入国を禁止せよ。
3.日本政府は、即、中等学校の教科書の独島歪曲を直ちに撤回せよ。
2011年8月11日 興士団独島守護本部」
 横断幕紹介も残りあと2つです。

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 左の写真は、港にある交番の建物の屋上に掲げられたものです。「日本は植民地支配謝罪し、独島の歴史歪曲中断せよ! 大韓老人会欝陵郡支部/正しく生きる運動欝陵郡協議会」と書かれています。
 そして最後は、港の公園のような広場に掲げられていたものです。欝陵島訪問を計画していた国会議員の顔にバツ印を付けて、「自民党4敵は自爆しなさい」と書かれています。
 ちなみに、この自民党4敵の横断幕は、私が翌日欝陵島を離れる際には撤去されていました。撤去した意図までは、残念ながら分かりません。

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 港から島の内部へ入っていくための3本の道沿いには、たくさんのお店や民宿が並んでいました。それらのお店には、日本を批判する何かは掲示されていませんでしたが、1軒だけ表示をしている喫茶店を発見しました。
 さて、ここまで欝陵島内に掲げられた竹島問題に関する横断幕等についてご紹介してきました。私はこれらを紹介し、ただ単にナショナリズムを煽ろうとなどとは考えていません。我々が対峙すべき相手の今の姿の一面を、リアルに見ていただきたいと思っているのです。
 私はある漁師さんとお話しました。その漁師さんは日本語が少し話せます。日本語を使いたいけど、日本語を使うと親日に見られてやりにくい。そうおっしゃられました。本人の意思とは関係なく、村社会の島で生きていくには、そういう一面もあるのだということを付け加えておきます。

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