6月定例会最終日
新しい任期が始まって、最初の本格的な議会が終わりました。
所属が二人とはいえ、会派の一つの幹事長を務めさせていただき、色々と考え、悩みながらの6月議会でした。
今日最終日に、議長会派から「菅内閣の即時退陣を求める意見書案」が提出されました。
菅内閣の即時退陣を求める意見書案
東日本大震災以降、未曾有の国難とも言うべき事態の中で、菅内閣の震災後の対応のおくれ、場当たり的な判断や命令はさらなる混乱を招き、復興に大きな支障を来しているばかりか、国政に対する国内外からの信頼をも失墜させていることは衆目の一致するところである。
そもそも菅内聞からは、地震・津波で被災し、原発事故によって家族や住まい、仕事をも失った人々の痛みへの真筆な思いが全く感じられず、加えて、電源不安に対する国の姿勢により国民の政治不信は極みに達している。特に、大規模な復旧に必要となる財源の確保や、被災地を初めとする地域の復興への議論は遅々として進んでおらず、さらに産業経済への甚大な打撃となっている政府の混乱が全国の地方自治体へはかり知れない影響を及ぼしていることを考えるとき、もはや政権を担う内閣としての資格や能力が著しく欠けていると言わざるを得ない。
このような菅内閣のもとでは、原発事故の収束も、震災・津波被害からの早期復旧・復興も経済の立て直しも到底不可能であり、「我が国国民の生命と財産を守る」という政治の絶対的使命を果たす新たな内閣を早期に誕生させなければならない。
よって、和歌山市議会は菅内閣に対し、一刻も早く退陣するよう強く求めるものである。
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結果は、民主クラブと共産党市議団以外の賛成多数で可決となりました。
閣内での言動が不一致だったり、次から次へと色々出してきて、国民に不安と不信を与えているということについては否定しません。そんな内閣、そんな総理であってほしくないという思いは、同じです。
しかし、菅総理を辞めさせるかどうかというような政局を、和歌山市議会で論じる必要があるのかどうか、わざわざ和歌山市議会がそこに首を突っ込んでいく意味があるのかどうか、私は非常に疑問に感じます。
実際、ある市民の方から「へぇ~、それで菅総理を辞めさせられるんかい?でけへんやろ!そんなもんのために議員に選んでるんちゃうで!」と厳しいご意見を頂きました。
共産党市議団は、総理の退陣を求めて先行き不安を広げるより、まず復旧復興と原発事故の収束、そして原子力ゼロを目指すすべきである旨の反対討論をされました。私達民主クラブにも反対討論に立つ権利はありましたが、先程も申し上げたとおり、そもそも和歌山市議会で論ずる議題ではないと考え、反対討論は行いませんでした。
あと、今議会では議会制度についての議論がほとんどできませんでした。選挙直後は「特別委員会を設置して・・・」という話もありましたが、立ち消えです。市民が議論の過程を手に取るように知ることができる「見える化」の進んだ議会に一歩踏み出せなかった、その議論すらされなかったことについては、一議員として市民に皆様に対し、慙愧に堪えない思いでいっぱいです。
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