平成24年2月定例議会閉会
先程、2月定例議会が閉会しました。議案審査に対する各常任委員会の報告の後、討論、採決を行いました。
市当局から提出された平成24年度当初予算案と特別会計予算案、関連議案は全て可決されました。また追加議案として、副市長の選任など人事案件5件が提出され、いずれも可決されました。
その他、議員発議として、市の組織改正に伴う委員会条例の一部改正、「こころの健康を守り推進する基本法(仮称)」の制定を求める意見書案、「障害者総合福祉法(仮称)」の制定を求める意見書案は全会一致、LNG火力発電所建設促進に関する決議案については賛成多数で可決されました。
報道等でも取り上げられていました「東日本大震災に伴い発生した瓦れきの受け入れに関する決議案」についてですが、まずは文面をご覧下さい。
東日本大震災に伴い発生した瓦れきの受け入れに関する決議
平成23年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0を記録する大地震が東北地方太平洋沖で発生し、それに伴う巨大津波の発生が、福島第一原子力発電所への壊滅的な損害初め東日本の沿岸地域を中心として甚大な被害をもたらし、現在に至ってもなお被災地の住民が耐乏生活を余儀なくされている。
このような悲惨な事態を打開するため、我が国各地の方々はもとより世界各国から救援の手が差し伸べられ、被災地の復旧と復興に向けて取り組んでいる。
本市でも、消防職員による救助は言うに及ばず、飲料水の供給、医療関係、行政関係職員の派遣や救援物資、義援金の提供、あるいは被災者の受け入れなど、さまざまな方面から復興支援に取り組んできた。
しかしながら、被災地の復旧、復興への大きな障害となっているのが、この大震災に伴い発生した膨大な瓦れきの処理が進まないことである。
政府は、福島県を除く瓦れきの処理について、全国の自治体に対して協力を呼びかけているが、受け入れの進んでいないことが実情である。
このまま全国の自治体の協力がなければ、この先長年にわたり瓦れきがそのまま放置されることになりかねず、被災地の方々の苦悩を思えば、また被災地の一日も早い復興を願う私たちの思いをかんがみれば、今こそ我が国国民の協力をもって瓦れきの処理に当たるべきである。
関西広域連合の声明では、和歌山県は大阪府とともに岩手県への支援が求められているところであり、環境省の調整により両県での協定を結ぶことで、本市は岩手県の瓦れきを受け入れ、処理することとなる。
よって本市議会は、本市に対し、科学的な知見により放射能の影響を検証し、放射線量の測定等十分な体制を整えるとともに、現在、本市が処理している通常の廃棄物と判断されるものについては受け入れるよう決議する。
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今日までの間、がれきに付着している放射性物質の拡散を心配される方、また反対される方など、多くの方々ががれきを受け入れないよう申し入れがありました。またメールもいくつかいただきました。がれき処理に税金を使うなら、被災者を受け入れろ、というご意見もありました。
19日には放射能についての勉強会にも参加しました。支援者から、徳島県知事室の市民に対する回答を見ておいた方が良いとのアドバイスも頂き、拝見しました。十分とは言えないまでも、調べ勉強もしました。その上で最終的に、上記の決議文となりました。
ご覧いただいてお分かりかと思いますが、何が何でもすぐに、どんながれきでも受け入れるという意思表示ではありません。被災地の復興の一助となりたい。しかし和歌山市民の安全と安心も担保しなければならない。その両方の思いを込めて整えた文章です。
和歌山市はかなり早くから、被災地の方々を受け入れる体制を整えています。2000人は来ていただけます。しかし、実際に移り住まれる方は本当に少ない。それは、地理的に遠いということもあるかもしれませんが、何より「故郷を離れたくない」という思いがあるのではないかと思います。
そういう入り組んだ、様々な思いをご理解いただければと思います。
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